女性泌尿器科で扱う主な症状
- 排尿痛
- 頻尿
- 血尿
- 尿失禁 など
排尿痛
排尿痛は様々な原因によって引き起こされるのですが、女性に多くみられるのは急性膀胱炎に伴う排尿障害です。排尿の際に尿道の痛みが生じてしまい、患者さまによっては血が混じることもあります。そのようなときは抗生剤などを使用します。とくに治療を行わなくても自然治癒するケースもありますが、高熱が続いているとき、背中にも痛みが広がっているときは、腎盂腎炎などを引き起こしている可能性もあるので、お早めに当院をご受診ください。なお、膀胱がん、尿路結石などで排尿痛を引き起こしていることもありますので早めの受診をお勧めします。
血尿
血尿とは、文字通り尿中に血液が漏れ出ている状態ですが、尿が赤くなくても血尿の場合があるのでご注意ください。通常、健康な方であれば尿中に血液が出ることはありません。しかし、腎臓、膀胱、尿道などに病気があると、血尿が出ることがあります。尿が目で見て茶褐色や赤色の場合、健康診断などで血尿を指摘された場合は、なるべく早い段階で医療機関を受診し、必要な治療を受けることが大切です。
頻尿
頻尿とは排尿回数の多い状態を指します。朝起きてから就寝までに8回以上トイレに行くような場合や夜間に尿意で目が覚めてトイレに2回以上行く場合は頻尿だと考えられます。回数が8回未満であっても、トイレに頻繁に行くことで日常生活に支障をきたしている場合は頻尿が疑われます。主な原因としては、自分の意思とは関係なく勝手に膀胱が収縮してしまう過活動膀胱などが考えられます。そのようなときは、より多くの尿を溜められるようにするための薬物療法を行います。さらに、排尿間隔を徐々に広げていく訓練、骨盤底筋を意図的に動かす骨盤底筋体操などの行動療法も取り入れます。
尿失禁
尿失禁は様々な原因で起こります。大きく分けて、腹圧性と切迫性に分かれます。腹圧性尿失禁はお腹に力が加わると漏れる場合です。切迫性尿失禁は尿意を感じた途端の漏れる場合です。女性の正常な体では、骨盤底筋が膀胱と尿道を支えているので、尿道が締まり、尿が漏れるのを防いでくれます。しかし、骨盤底筋が弱くなったり傷んだりすると、尿道をうまく締められなくなり、尿漏れを起こしてしまうのです。とくに、咳やくしゃみ、笑う、走る、重い物を持ち上げるといった強い腹圧が掛かるような動作をした時に尿が漏れやすくなります。そのようなときは、緩んでしまった骨盤底筋を鍛え、尿道を引き締めるための体操や尿道を引き締める作用のある薬を用います。患者さまによっては干渉低周波治療や手術療法が必要になることもあります。その場合は専門の医療機関を紹介させていただきます。切迫性尿失禁は尿意を感じた途端の漏れる場合です。神経障害や加齢、尿路感染症などが原因です。治療は少しずつ尿を我慢して溜めるようにする訓練や骨盤底筋を鍛える体操や膀胱の収縮を抑える薬を服用します。